

プロサッカー選手になるために必要なことを学びたいです!
最近、プロサッカー選手を多く輩出している興国高校ってどんな指導をしているのだろう?
今回の記事では、【興国高校式Jリーガー育成メソッド】という書籍をもとに、このような疑問にお応えしていきます。
※メソッドとは・・・方法
・プロサッカー選手になるための興国高校メソッド3選
毎年のようにJリーガーを輩出している興国高校。
「プロサッカー選手になりたい」という理由で全国各地から部員が集まっています。
興国高校サッカー部では「ENJOY FOOTBALL」というスローガンのもと、
- 「すごい選手を育てたい」
- 「いいサッカーがしたい」
- 「そして勝ちたい」
という順序で指導をおこなっています。(内野監督書籍より)
「勝つ」という部分ではなく「育成」という部分が最初に来ていることがポイントです。
本記事では、「プロサッカー選手になりたい」「内野監督の指導法や考え方が知りたい」というあなたのために具合的な興国高校の指導メソッドのポイントをピックアップして深掘りしていきます。
すごい選手になる準備は良いですか?
それでは早速見ていきましょう。
プロサッカー選手になるための興国高校メソッド3選

それでは、興国高校3つの育成メソッドについて紹介していきます。(僕が勝手に良い部分をピックアップしておりますのでご容赦を)
- 小学生時代、全国大会に出ていない子がプロになる
- サッカーだけでなくスポーツ万能
- ENJOY FOOTBALL(サッカーを楽しむ)
順番に見ていきましょう。
小学生時代、全国大会に出ていない子がプロになる
「小学校時代、全国大会に出ていない子がプロになる」
最初からドキッとするタイトルですが、あなたは小学生時代全国大会に出場していますか?
出場した選手はプロになることはできないのでそっと画面を閉じましょう。
というのは冗談ですが、興国高校、内野監督の見解は以下のとおりです。
極端な言い方ですが、ジュニア年代から大会での勝利にこだわり、育成ではない、勝つためのサッカーをしてこなかった選手が、長い目で見るとプロになっています。
全日本少年サッカー大会で優勝したチームの選手が、何人プロになっていますか?
小学校時代からエリートとして勝ち続けるのは、とても難しいことです。
常に自分が一番の環境でプレーしてきたエリート選手は、挫折を知りません。18歳までエリートで来た選手が、急にプロや大人とプレーするようになったときに、周りとのレベルの差に愕然とし、自信を喪失してしまうのです。
あるいは、成功体験がたくさんあるので、自分を変えられなかったりもします。
2018年に興国からプロになった3人は、小さな挫折や負けをたくさん経験してきています。
ただ、サッカーが大好きだったので、そのたびにどうすればいいかを考え、地道に努力してきた選手たちです。
引用元:興国高校式Jリーガー育成メソッド
ちなみに、2018年のW杯日本代表の中では、23人中11人が高体連出身です。
中でも、本田選手や長友選手のように壁にぶち当たり乗り越えてきた選手ほど海外で活躍しているように思えます。(本田選手→ガンバユースに上がれず星稜高校へ、長友選手→大学時代の初期は試合に絡めず応援団長)
挑戦→失敗→挫折→はい上がる
このサイクルが人間を一番強くしてくれます。
そして「成功するまで辞めない」という気持ちで日々行動していきましょう。
サッカーだけではなくスポーツ万能
興国高校からプロになった選手の共通点は、サッカーだけでなく他のスポーツもできるということだそうです。
たとえばボールの落下地点に素早く入ることができて、ジャンプヘッドが上手い。
一般的に、落ちてくるボールを下から突き上げるヘディングをする選手が多いのですが、ヘディングは本来、ジャンプの最高到達地点で頭に当てるものです。それと、浮き球の処理やダイレクトボレーが上手なこと。
これも「空中のボールをとらえる」という要素なので、小さい頃から足元の技術だけでなく、浮き球に対する練習などもしていたと思います。
もっとも、練習というよりも、遊びの中で自然と身につけたものだと思いますが。
サッカーは運動なので、まずは自分の身体を思い通りに操ることが大切です。
小さい頃からドリブルの練習ばかりすると、足元の技術は身につきますが、サッカー に必要な走って、蹴って、ジャンプして、ぶつかって、バランスを崩したら立て直してという身体操作は身につきません。
スポーツテストで良い点数を取れるような様々な種目に対応できる能力を持った選手はサッカーも上手く、身体能力も高いのでプロに声をかけられる素材と言えます。
引用元:興国高校式Jリーガー育成メソッド
U17日本代表のキャプテンを務め、現在モンテディオ山形に所属する半田陸選手は、親が陸上競技をやっていたこともあり、身体能力に優れたDFです。(親も陸上ですごかったらしい)
半田選手の場合、優れた身体能力からくるカバーリング、ボール奪取力が極めて高く、「スポーツ万能だからこそサッカーが上手い」という部分に直結している選手の一人だと感じます。
半田選手について岩手県某チーム監督の話を例にしてみます。(半田選手が高校時代、山形選抜として岩手選抜と対戦したときの話)
「当初、半田選手は別の試合で帯同していないと聞かされていました。蓋をあけてみるとスタメンに名を連ね、ワンボランチとして出場。カバーリングのスピードが速く、広範囲を支配され岩手県選抜の攻撃陣は沈黙でした笑」
サッカーが上手いということはもちろん、相手にとってスピードやジャンプ力がある選手(運動能力の高い選手)というのは嫌なものです。
「自分に足りないものは運動能力だ」
と感じているあなたには、興国高校オリジナル「ボールコーディネーション」というトレーニングがとてもオススメです。
このトレーニングは、内野監督のオリジナルトレーニングで、「身体の動きをスムーズにする」という目的があります。
僕も実際に挑戦してみましたが、動きがスムーズになり、とても良いトレーニングだと実感しています。(激ムズですが・・・)
興国高校では1年生の時から、このような基礎的な練習を朝練から行うことにより、ジダンやイニエスタのような無駄のないスムーズな動きを習得しています。
結果、3年でプロのスカウトが注目するほどの凄いプレーヤーが毎年のように生まれています。
身体の動きを改善することが次のステップにつながるきっかけになるかもしれません。
ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょう。
ENJOY FOOTBALL(サッカーを楽しむ)
興国高校サッカー育成メソッド3つ目は、「ENJOY FOOTBALL」です。
個人的な見解ですが、興国高校サッカー部から毎年のようにプロ選手が出る本質はここ(サッカーを楽しむ)にあると思います。
以下に内野監督の言葉を引用します。
高校サッカー選手権予選・大阪桐蔭との試合中、選手たちはセットプレーなどで試合が止まる度に、「今日の試合めっちゃ楽しいわぁ」と言っていたそうです。それを聞いたときに「プレッシャーのかかる舞台でも、楽しんでサッカーをしてるんやな」と嬉しくなりました。試合に負けた後はみんな泣いていましたが、そこには清々しさがあったように思います。
興国サッカー部のスローガンは「ENJOY FOOTBALL」です。
高校時代、苦しい思いをして勝つ喜びを味わうのも大事ですが、僕としてはそれよりも「サッカーは楽しいものなんだ」と体感して、卒業していってほしいと思っています。
高校サッカーは楽しいことばかりではなく、ときには我慢しなければいけないことや、大変なこともたくさんあると思います。
だけど多くの選手達は、高校3年間の中で、楽しんでサッカーをしてくれているのではないかと思います。
「ENJOY FOOTBALL」
この言葉を忘れずに、いつまでもサッカーと向き合っていきたいと思います。
引用元:興国高校式Jリーガー育成メソッド
選手権予選、地域の大きな大会、などプレッシャーのかかる場面で「サッカーが面白い」と感じたことはありますか?
少なくとも僕はありませんでした。
- 負けられない
- 勝たなければならない
- 緊張
プレッシャーが大きく楽しむなんてことは頭にありません。
このような経験をした選手も少なくないはず。
しかし、興国高校サッカー部の指導を受けてきた選手達は、高校サッカーの大舞台でも楽しみを忘れません。
これは、日々のトレーニングの積み重ねや、指導者と選手たちの信頼関係そのものを示しており、
好き、楽しい→上達→プロになれる
という構図が見えてきます。
プロになりたいなら楽しむこと!
「ENJOY FOOTBALL」
最後に

本記事を最後まで読んでいただきありがとうございました。
本記事の著者である僕もサッカー歴28年、現在は地元の少年団でサッカー指導者をやっております。(端くれですが)
ありがたいことに我がチームも少しずつ団員が増え、楽しく活動しています。
ですが、サッカーをやりたいはずなのに身体を思うように動かすことができず、なかなか上達しない子供が目につくようになったのも事実です。
そんな状況を改善すべく、キッズリーダー講習会を受けたり、タニラダー(ヴァンフォーレ甲府フィットネスダイレクターの谷氏考案のラダー)講習会に参加したりと試行錯誤の毎日を送っています。
そんな中、【興国高校式Jリーガー育成メソッド】という書籍が、
- サッカーだけでなく身体の動かし方
- サッカーを心から楽しむこと
- プロになるための心構え
上記のような、僕が指導現場で感じていた悩みに対して新しい風を吹き込んでくれました。
プロを目指している、または、興国高校の指導や指導マインドを知りたいあなたにとって有益な情報ばかりです。
ぜひ読んでみてはいかがでしょう!
僕の指導チームでもコーディネーショントレーニングを採用し少しずつ効果が出てきています^_^
というわけで今回は以上です。
また次回の記事でお会いしましょう^_^
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